■防音壁の構造
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by K.KUROkawa |
単一部材の壁の性能は、入射音の周波数と材料の面密度の対数に比例します。(質量則)つまり、壁の重量が増えると遮音性能があがります。しかし、質量則では、壁の重量を2倍(同一材なら厚みを2倍)にしても6dBしか遮音量は増加しません。 この質量則以上の遮音量を得るには、部材間に空気層をとった二重壁を構成することにより可能となります。また、この部材間の振動伝達を抑えることによりさらに遮音性能が向上します。したがって、マンションなどの防音壁で高度な防音性能が必要な場合は、防振設計が必要不可欠となります。また、音は空気を伝播してくるもの(空気伝播音)と壁・床・天井などの物体内を伝播するもの(固体伝播音)があります。固体伝播音は、その物体が振動することで音が伝播するので壁などを厚くするだけでなく防振構造(浮遮音層)が必要となります。 |
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防音壁 参考詳細図 |
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防音壁性能UPのポイント |
1、重量・厚みの大きい材料を使う |
2、空気層をとる |
3、防振する |
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防音壁の性能設定、構造は、現場の条件により
最適な仕様を設計させていただきます。 |
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■防音壁の設置
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防音工事の構造概念は、下記図のように、床・天井・壁すべてを施工することが理想です。防音壁のみの施工の場合は、他の部分からの廻り込む、音・固体伝搬音に注意が必要となります。 |
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構造概念図 |
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■防音壁の性能目標値
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部屋の遮音性能は、D値という遮音性能の等級で評価されます。D値と人の聞こえ方(感じ方)の対応はおおよそ下記表のような関係になっています。隣室の使用条件によって必要な遮音性能は変わります。
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■遮音性能〜Dr値とは、
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Dr値とは、JISで決められた遮音性能の評価方法です。下記のグラフに示すように、500Hzの遮音量を基準としたものです。JIS A 1419-1(2000)「建築物及び建築部材の遮音性能の評価方法ー第一部:遮断性能」に示される空気遮断性能を評価するための基準曲線の周波数特性と等級を用いて評価します。各周波数における測定値をプロットし、結んだ曲線に対して、等級曲線を全て上回る一番高い等級曲線をその等級と読みます。(各周波数最大2dB許容)図-1で示した例では、Dr-40となります。また、ここで読んだ遮音性能Dr値を表-1、2のような評価表(日本建築学会推奨基準)を用いて評価しています。 一般の建物を設計する場合、遮音性能は、表-1の値を目標におこなわれます。マンションなど集合住宅では、一級のD-50程度が標準的なものです。 |
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表-1一般建物の設計遮音量
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■GL工法の防音対策〜自分でできる防音工事
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GL工法とは、プラスターボードをコンクリートなどの躯体壁に、ボンド(GLボンド)を団子状にして貼る工法です。このGL工法は、施工価格が安く工期が早く、マンション・ホテル・オフィスビル・店舗などいろいろな場所でたいへん多く使用されている工法です。
この工法を用いると遮音性能が、D値で1〜2ランク程度、躯体壁直の場合より低下してしまいます。プラスターボードと躯体間の空気層による板の共振により、160Hz〜400Hzぐらいで低下し、プラスターボードのコインシデンス効果により3kHz〜8kHzで低下します。これにより、壁から隣戸のテレビの音、人の声が異常に良く聞こえるといった現象が起こり問題となっています。
このGL工法の改善は、このGL壁を両面壊せば、1〜2ランク上がるので通常の生活には支障が無い状況になると思われます。この壁をきれいに壊すのは、大変なので、壊した後は、ホームセンターなどで珪藻土を買って塗り付ければ、誰でも簡単に仕上げられます。
自分では、仕上げは大変という方は、当社にご連絡ください。
また、この機会に、お部屋の内装リフォーム工事も・・・
ヨシダインテリアは、一般住宅・マンションの内装工事・リフォーム工事だけでも対応させて頂きます。
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